2026年7月13日月曜日

続・真空管マイク(五極管)の話


試作品のU47を売りに出す前に色々チェックしていたら更に色々と思いついたので書き出し。



真空管マイクの増幅回路部分は基本的におおまかに2種類に分けられると思っている。

要はオールドNeumannのような五極管を三極管接続した回路と双三極管を使用した回路だ。更に双三極管を使ったものは1段増幅だったり2段増幅だったりと細かく分かれるが、いわゆる廉価品の真空管マイクは双三極管の片側だけ使ったような回路が多い。

基本的には自作する際には何でもいいが、できればrp(プレート抵抗)を低くしたうえでゲインが稼げ、なおかつローノイズでマイクロフォニックに強い真空管を採用したい。

そうなると必然的にEF86に代表されるような特性の五極管になる。


EF86は元々音響用として開発された非常に優れた球で特性の良さとノイズの少なさ、癖のない音質で使いやすく、なおかつ現行品もある。やや値段の高い球だが、NeumannでもU67で使われた球なので誰しもが認める真空管だ。

しかし安直にEF86を選んでしまうのもなにかつまらないと思うし、定番の球だけあってNOS品を探すとコストが高い。EF806Sは更に高い。


先のU47でも引用したOliver Archutの回路で魅力的に感じたのは市場で価値の低い五極管であるEF800のファミリーを採用していた、というのが理由のひとつにある。

コストが安く済むのはもちろんあるけれど、他の人が使っていない球で機材を組むというのが自分にとってはこれまた最大の魅力だったりする。

真空管マイクやプリの採用筆頭としてはローコストでEF80の国産バージョンである6BX6が挙がるがこれは既に使ったことがあるので次は違う球も採用してみたいという気持ちが出てきた。

書きながらパッと思いついたのは6AU6と6CB6。EF86に近い特性を持つ国産真空管で、6AU6に関しては実はSONYのC-800Gに標準搭載されている球だ。

設計が古くソケットがミニチュア管で主流の9ピンではなく7ピンなのが少々使いづらいが、かつて日本でも大量生産されていた球なので入手性は良い。価格もEF86と比べればずっと安い。

あとは6AH6だ。これは6J5Pの国産版といえばピンとくる人もいるかもしれない。6J5Pはいわゆる五極管の中ではコストパフォーマンス球として知られる球で、少ないコストで自作したり真空管の差し替えを試す人達のなかで昔から人気がある。

スペックシートを見るとgmが良くも悪くも高い(発振対策が必要そうだ)ので回路や取り付けは少し苦労しそうだが、真空管の入手が厳しくなるこれからの時代では有力な候補となっていくかもしれない。

つづく。


深夜は色々思いついちゃってよくないね




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