2022年5月25日水曜日

だいぶ遅いストリーミング参戦の感想

※本エントリを執筆したのは昨年の10月頃です


個人のブログで書くのをすっかり忘れていましたが、少し前にLaqsheの曲をストリーミング配信(サブスクリプション方式)に載せました。


登録している人は聴いてみてください。AppleMusic,Spotifyなどで聴けます。諸事情で2曲だけですが。


サブスクリプション方式のストリーミングサービスが日本で解禁になって数年経ち、個人的に感じたことなどを少し書きたいと思います。



そもそもストリーミングって何ぞやっていう時代が日本は長く、邦楽曲ストリーミング参戦は世界的にみてもかなり遅い部類でした、フィジカル優勢&CDありきという市場が長く続いていたという特殊性があったので。

自分が初めてストリーミングサービスを知ったのは2011年くらいだったと思います。海外では既にSpotifyPandoraがサービスを開始しており、CDはおろかiTunes Storeのようなデジタル販売のような方式もいずれは駆逐されて過去になるだろうという見通しがその時点では立っていたと記憶しています。

CDをはじめとしたメディア本体の売上が凋落の一途を辿っていた日本でも、CCCDの反省から無法地帯と化していたネットへのアップロードのカウンターコンテンツとしてストリーミングサービスは待望されていました。しかしS社、A社など国内大手レコード会社および音楽出版社は権利的な問題を理由に参入を拒み続けていました。

日本にストリーミングサービスが事実上参入したのは2015年のApple Musicだと思いますが、当時は件の権利問題があり、邦楽のアルバムは殆ど解禁されていない状態で、洋楽メインのリスナー以外にはあまり定着しませんでした。翌年の9月にSpotifyが日本でサービスを開始すると後続の競合サービスが次々に参入して日本でも徐々に様々なアーティストの楽曲が解禁され、ストリーミングサービスの利用者も飛躍的に増えた…という経緯があります。


まあ前書きが長くなりましたが、以下が自分の感想です。


そもそもストリーミングに参入した理由

自分で普段はSpotifyを使っていて、さっと流行りの曲がどんなものか聴くというツールとしては非常に便利だなと感じていました。

例えば仲間内のデータベースや資料として「こういう曲知ってる?」とか相手に楽曲を提示するときもいちいちオフィシャルでアップされている音源を探したり、持っているCDを探して渡す必要性がないので情報を共有しやすい。まずユーザとして、ただ膨大なライブラリの中から音楽を聴く、以上の有用性を感じたことが大きいんじゃないかと思います。

またそのライブラリに自分の曲が加わることで収益以上のメリットがあるなと思い始めていたので。

音楽をやっている初対面の人とかに「こういう音楽をやっていて…」みたいな説明をするのにいちいちメディアを渡したりする必要性がなくなるメリットがあるなと。相手がスマートフォンを持ていればその場でトラック名だけ教えればOK。


ちなみに、肝心のマネタイズという部分に関しては正直なところまだよく分かりません。

これに関しては、まだ曲数が少ないのと新曲を最初からストリーミングで配信という試みをしていないのでデータが少なすぎるためです。

少なくとも、

・新譜をCDとストリーミングで同時発売&解禁した場合のユーザー比率
・配信開始から1年単位での再生数推移
・ストリーミングオンリーでの再生数、リターン額の効率

このあたりを自分の音楽でサンプルしないと見えてこないかと思います。なのでまだまだ様子を伺っている状態。(想像していたよりは悪くないといった程度)

とはいえ現状、これからお金掛けてCDを作る意味合いとは…??という部分では自分も思うところがあり、プレス代に10万出すなら制作費のほうに回したいなとは常々思っていました。なのでアルバムのようなパッケージはともかく、シングルに関しては音源が完パケしたら順次リリースのような形態がこれからは一般化していくと思います。

少なくとも流通という部分ではストリーミングもしくは動画サイトでの再生可能枠というのは今後必須になってくるとは感じています。

自分たちが実際どう運用していくはまだ決まってないですが、うまく使っていけたらと思っています。

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