M3前後は制作自体でドタバタしており、イベント後は体調悪化などもあって死んでいる期間が一ヶ月くらいあったりとしっかりと文章をしたためる時間がありませんでした。
Melancholy irisesは去年にLaqsheを終了させShiellinasとしてリスタートして、9年ぶりの新作になります。本当に長い間お待たせしてしまってすいません。
Melancholy irises(憂鬱な菖蒲たち)というタイトルは、数年前にもう決めていました。
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| 世界で一番美しいジャケットイラスト |
ジャケットイラストは、当時から大好きだったイラストレーターである紺野真弓先生に2016年に描いて頂いたものです。9年間も寝かせてしまって先生には申し訳ないと気持ちでいっぱいでしたが、ようやくお披露目できて安心しています。(このアクリル原画は実物を所有しています)
世界で一番美しいジャケットイラスト、というのは誇張でも何でもなく実際にそう思っています。Shiellinasの“湿度”を余すことなく表現して頂きました。
収録曲の『花に霞』という曲がすべての始まりです。9年前に書いた曲を今年に入ってから再編曲したものです。本来この曲も9年前に出すべきものでした。
浮世乃みぎわさんの起用について
3曲すべて浮世乃みぎわさんに歌をお願いしました。
自分の音楽で誰に歌ってもらうか、というのは長年の悩みでした。考えれば考えるほど頭の痛い問題でした。
自分は過去に囚われながら行きていく人間なので、完全にまっさらな場所から何かを始めたりすることはできません。かならず何処かで自分とつながりのある人や物が起点となっていなければ、という縛りが常にありました。
探しているものが見つからずどうしようもない時は、身近なところに解決の糸口があるものです。
みぎわさんとはかつて一緒に音楽をやっていた仲間で、よくよく考えてみれば深い縁のある人です。ここ数年はたまに会ったりする程度でしたが、「ちょっと新しい環境で歌ってもらえないか」とお願いしたのが24年の夏頃。忙しいなか割とあっさり快諾してもらえました。
それで去年の秋に出したサンプル版『割れた花瓶β』の時点ですこし歌ってもらいました。(完成版じゃないし……というのもあって特に歌手名とか公開しなかったんですけれど)
今はこの人を選んで一番良かったと思っています。
みぎわさんの声と自分の音楽を久々にかけ合わせてみて、とても不思議な懐かしいような気持ちです。
彼女の声は力強さと優しさ、大人っぽさと幼さと一見反するような要素が内包されていて、とても特徴的です。なかなか似ている人が居ないと思います。
久々だったけど、時間のないなか一生懸命録音に取り組んでもらえました。
なんか久々なのにいろいろ背負わせすぎちゃってごめんね。
今度、酒おごるから許してください。
9年という長い間に降り積もった思いは書き切れないほどありますが、湿っぽい話は苦手です。
あんまり自分の創作物に関してみずからべらべら解説するのもなんだかなあと思っています。
各曲のライナーノーツは、bandcampのオマケでアップしたいと思います。
それでは。M3春で会いましょう。

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