2025年8月20日水曜日

Gotohがおれの知らない間に新型ベース用軽量ペグに出していた件について


ラノベタイトルではありません。

国産ギターパーツメーカーであるGotohこと後藤ガットから、新しいベース用ペグ(チューナー)が数点、ラインナップに追加されていることに気づきました。

今回はGotohのベース用ペグ、とりわけ軽量タイプに絞って、従来の既製品との比較や今回の新製品について少し解説したいと思います。

ユクゾッ…



既製品でGotohの軽量ベースペグといえば、GB640が有名です。



これはいわゆるFender互換サイズに作られた軽量ペグで、見た目や取り付け穴はFenderのヴィンテージタイプと同じになっており、そのまま交換できるようになっています。

Fenderタイプの楽器ならば取り付けには大きな加工は要さないので、(ネジ穴は微調整が必要なときもある)ジャズベースやプレシジョンベースタイプの楽器を使っていて『見た目を変えずにヘッドを軽量化したい!』という人にはうってつけの製品です。

実際に自分も所有しているESP製のジャズベース(セイモア・ダンカンブランド)のペグを純正の同社GB2からGB640に交換しており、ヘッドの大幅軽量化を体験しています。


重量は一般的なFenderのヴィンテージタイプが一個あたり110g以上はあるのに対し、GB640はジュラルミン系の軽量合金を使うことで約70gという軽さを実現しています。4弦ベースだと40gx4個で160gは軽量化できる計算。ヘッド先における重量って数十gでも驚異的に軽くなったように感じるので、100g以上の差は絶大です。構えた時のバランスも改善するなど複数の恩恵があります。

ほかのGotoh製軽量ペグでは、多弦ベースによくみられる小型ペグ(シャフト径が9mm。同社だとGB707)と互換性のある軽量ペグとしてはGB350もあります。


GB707と同サイズのGB350

こちらもシャフトや金属部分はGB640と同じく軽量合金製、ペグボタンは塗装されたプラスティック素材となっており、同サイズのGB707と比べても大幅な軽量化になっています。ナット、ワッシャーを含んだペグ1個あたりの重量は約40gと市販のベース用ペグの中では最軽量級のペグとなっています。

このGB350は自作のメインベースTinyFlower5にも搭載しています。

少し前まではGotoh製のベース用軽量ペグは実質この2機種しかありませんでした。

※ギア巻きの向きが逆のGBR640はマイナーチェンジモデル、カーボン製のCBT-01という製品がありましたが特殊な特注品。

なので楽器の形状や取り付け穴などを考慮したとき、Gotohではなくラインナップの豊富さで勝るHipshot製を選択しなければならないことが実際多かったんですね。Gotoh製の軽量ペグのポテンシャルは十分に知っていたので「Gotoh製でもうちょっとパーツの選択肢が多ければな……」と思うことが多々ありました。そんなことを思いながら数年が経ちました。


今回追加された新製品について

今回新しく追加されたのはGRL510というシリーズ。末尾につくアルファベットと数字で、更にペグの形やシャフト径などモデル細分化されますが、オープンギアでコンパクトタイプのペグです。ブッシュは使わずに、袋ナットで締めて固定します。

まあ、見た目からしてもHipshot製品を意識していることは明らかですね。

ラインナップとしては大きく分けてシャフト径が12mmのモデルと9mmのモデルの2種があります。

要はこれ、12mmモデルが取り付け穴17.5mmということでいわゆるFenderタイプと互換、9mmが取り付け穴14.5mmでGB707系、他社のミニサイズと互換、ということになっています。

これをHipshot製品と当てはめると、12mmモデルがUltralite 1/2''、9mmモデルが3/8''にそのまま対応するような形になっているんですね。

資料によれば、ペグのシャフト中心から取り付け木ネジまでの寸法はGotohのGRL510シリーズが11.5mm、Hipshotが11.3mmですから、これも互換性を意識していると思います。0.2mmの差はありますが、取り付け穴と木ネジの直径の誤差によっては吸収される範囲ではあるでしょう。


Gotoh製品の重量

ちなみに軽量ペグとして肝心の重量ですが、公式サイト表記だとGRL510C-12で一個あたり44.3gと表記されています。もしこれが本当ならばGB350に次いで軽量なモデルということになり、Fenderタイプのリプレイス用としては非常に有力な候補になりえます。

本当ならば、というのはGotohはとある時期から公式サイトの重量表記に信憑性がないからです。

例えば、GB640とかそうです。公式の重量は61.8gとなっていますが、実寸値は70gほどです。この誤差はブッシュや取り付けネジの重量を抜いているからなんですね。

現物を入手して測定してみないとこには始まりませんが、+8g程度は誤差が出る可能性もありそうです。

※追記 実際の重量も約45gでした。公式サイト通りです。いきなり訂正かよ?ゴトーッパリらしいな。


まだ現物をチェックできていないので、互換性や機能性については実際に現物を入手してからあらためてレポートしたいと思います。


つづく。

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