突然ですが、先日のギターに続いてベースも作りました。本職ベースですからね。
普通のプレベです |
Split Flower60と名付けました。
以下スペック。
ボディ:アルダー2P
ネック:メープル
指板:ローズウッド
ペグ:ヒップショット・ウルトラライト
ブリッジ:オールパーツ製Fender互換ブリッジ
PU:ディマジオ DP122
塗装:硝化綿ラッカー100%
木材に関しては2〜30万クラスの国産楽器と同等のものをチョイス。
製作開始は実はストラトを作り始めた頃には既に思案してたんですが、パーツの調達順序やボディーの塗装が面倒で後回しになっていました。
発端としては、そもそもプレベタイプの楽器はハナムラ楽器で作ってもらった花PBがあるのですが、もっぱらブラックナイロン弦専用の楽器と化していたので、ラウンド弦を張って普通に使えるプレベがもう1本欲しい……という思いから製作に至りました。
本当はジャズベと同じくオールドが欲しいけど、高いからね。
でも自分で作れば安いです。
スペックもこれといって特別なものはなく、アルダーボディ+ローズ指板という60年代のプレベの標準的なものといったところ。かといってオールドFenderのクローンが作りたかった訳ではないので、細部は使いやすいように色々アレンジしました。
ヘッド。オリジナルロゴ入り |
演奏性のキモであるネックはナット幅が42mmと、プレベにしては細身になっています。
5〜60年代のプレベはナット幅が44.5〜45mmとクラシックギターのようなワイドネックなんですが、そこまで広いと手が小さい自分には弾きづらい。メインで使っている花PBも38mmのジャズベネックが付いているので、細いぶんには弾きやすいという考えでやや細めの42mmに削り込みました。
あとはFender的な重量バランスだと、ヘッドがどうやっても重くなります。ストラップの摩擦力に頼らないでヘッドが下がらないバランスにしたいので、ペグはHipshotのウルトラライトペグを採用。説明するまでもなく軽量ペグで、100g以上あるクルーソンタイプより半分近い重量に軽量化。
Fenderオリジナルだとバックプレートをネジ止めするタイプですが、これはギターでいうところのロトマチックタイプで、表からナットで締め込む方式。ヘッド裏の穴空けは一箇所でいいので加工が楽というのもありますね。楽なのはいいことだ。
1〜3弦の角度が揃っている |
ナットはグラフテックのブラックTUSQ。深い意味はないけれど安くて加工がしやすいので。ナット溝ピッタリに加工済みなので接着せずとも溝にハマってくれます。
ストリングリテイナーはGotohのRB30という背の高いものをチョイス。ナットに掛かる角度を浅く(=サスティーンを稼ぐ)しようという狙いです。1〜3弦のナットに掛かる角度が揃っているのがわかると思います。
塗装は木目が浮くくらいの薄さ |
塗装は言うまでもなく硝化綿(ニトロセルロース)ラッカー100%です。極限まで薄くしました。色はいわゆるオリンピックホワイトで、黄色みがかかったヴィンテージホワイトやクリームホワイトではありません。純白です。
前回ストラトでやったメタリックカラーだとまず下地にホワイト吹いて…という手順だったので薄さを追求することはできなかったんですが、今回はホワイト単色だったので可能な限り塗料を吹く回数を減らしました。
これについてはまた別エントリーで触れる予定ですが、下地としてプライマーを吹き、その上に木目がギリギリ隠れるくらいの厚さでホワイト、その上に少しだけクリアーという感じでレイヤーしています。
仕上げはピカピカに磨かないのがポイント。ペーパーの1500番までで、コンパウンドでは磨かないので、ツヤがあるゆず肌仕上げといったところ。
で、肝心の音は……ややウェットで太い音色。そして非常にロングサスティーン!!
狙った通りの音に!
ピックアップは何も考えないとパワフルなダンカンのSPB-1もしくはヴィンテージ系特化のANTIQTY2が鉄板だと思いますが、思いつきでディマジオのDP-122にしてみました。これが逆に良かった。
DP-122は一般的なアルニコ磁石ではなくセラミック磁石を採用したピックアップで、中低域が太く高域はややメロウな印象。SPB-1やFender純正のピックアップと比較するとややウェットという表現が適していると思います。
ちなみにこのDP-122はスプリットされたコイルのそれぞれからホットとGNDの配線が出ており、パラレル配線とシリーズ配線を切り替えることもできる。今回は普通のプレベサウンドだけが欲しかったので通常のシリーズ配線に。
60年代のプレシジョン+αという当初のイメージ通りの音になったので概ね満足です。
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