2019年7月29日月曜日

次のアンプ構想

先日、電流帰還アンプの自作をしてそこそこ納得がいく音質のものに仕上がった。

特に音質的な不満はないけれど、飽くまでもMarkAudioのフルレンジユニットに合わせて作ったアンプだったので、普通にほかのスピーカーでも使える電圧帰還アンプも製作したくなってきた。そんな訳でまた新しく作るアンプの構想を練ってみる。




まず前提条件として、

・増幅素子の数が多すぎないこと
・なるべく回路がシンプルなこと
・+-24Vの正負電源だけで駆動できること

というのがあるので、あまり複雑なものは追求しない。



電流帰還アンプの製作後ぱっと頭に浮かんだのが、窪田式アンプなどで採用されている上下対象の差動アンプだ。

窪田式オールFETアンプの例


上下のプッシュプル動作が完全対称になるメリットがある。回路もシンメトリーで美しい。

ただし、この回路と同じように初段をFETを使おうと思うと、プラス側とマイナス側で動作が同じNチャネルとPチャネルの素子がそれぞれ必要になる。現行の高gmタイプのJ-FETに、コンプリメンタリー・ペアがあるものはないし、かといってオリジナルに採用されていた2SK389/2SJ109は古い石で入手性も悪い。今再現しようと思うと、その敷居は高い!


Soulnoteのアンプ初段回路の例


ちなみに最近だとソウルノートのプリメインアンプが上下対象の回路を採用している。こちらの入力はバイポーラTrなので、定電流回路は別途必要になるが、今でもコンプリメンタリーペアが確保できる。(無帰還に比重をおいた設計なので若干コンセプトが異なるが…)


やはりDCアンプにしたいという気持ちが強かったので初段の素子はDC漏れのあるバイポーラよりFETを採用したい。なので色々悩んだところ、手持ちの2SK170/2SJ74を選別して使うことにした。苦肉の策である。

実際にCADを立ち上げて、回路を書くことにした。

(つづく)

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