前回の続きです。
各所のディテールもおおまかに決まってきたので、今回はマテリアルやパーツについても詰めていきます。
(このあーだこーだ考えていた時期は2020年初頭です)
まずボディ周り。
ボディは希少になりつつあるワンピースのライトアッシュを贅沢に1枚使い、それをホローボディにします。ホロー部分は一枚板をバックからくり抜き、それをスプルース材(アコギ用)で蓋をする構造。
これは既に手元にあるハナムラ楽器製ベース花PBのスペックをそのまま踏襲したもの。ただしこの楽器はネックエンド〜ブリッジ間にはホロウを設けないのでいわゆるセンターブロックがある状態。つまりフルアコではなくセミアコとなります。
またホロー構造はボディがフルサイズJBなどと比べてカッタウェイ部分で少しだけ小さくなるので、ある程度ボディ鳴りを稼ごうという算段でもあります。ボディを厚くするために購入したボディ材をプレーナーで削らずにそのまま使う予定です。
ネック周りの素材は奇をてらうことなく、メープルネックにローズ指板というオーソドックスなもの。材もアイモクで購入できるごくごく普通のもの。
トラスロッドは強度の確保とネックの矯正力を高めるために2wayタイプ。
ネックは32インチ22FというMB-75と同じで…というのは前回書いたとおり。ただしイレギュラーな要素として0フレットに加えて取り外し可能な木製ナットを採用することにした。スウェーデンのmattissonがよくやっているやつですね。
元ネタ |
具体的にどういった恩恵があるのかはあまり期待してないんですが、弦を緩やかに曲げられる点と0フレットからペグポストまでの距離を稼ぐのにちょうど良い構造だと思ったので、思いつきで採用してみることに。(0フレットからナットまでの距離が長いのがおわかり頂けるだろうか)
ハードウェアはド定番ですがペグが軽量ペグの代表格、HipshotのUltralite 1/2''、ブリッジは17mmピッチ用のHipshot Style B Bass Bridgeという組み合わせ。無難ですね。
ブリッジはStyle Bですから、サドルの可動範囲が広く、それでいてブリッジの全長がStyleAより長いため、サドルからボールエンドの距離も長く設定できます。サドルに掛かる弦の角度をより緩めることが可能です。ナットのくだりもそうですが、なるべく弦に負荷をかけないセッティングにするのがひとつの理想です。
また、副次的な作用としてボールエンドの位置が遠くなるので、ペグからの距離が長くなり、弦長も稼げます。この長さを盛り込むことでロングスケール用の弦でも32インチ楽器に流用できるようになるという訳ですね。
結局没になったアイデア |
ちなみに当初は1,2弦だけギター用をペグ(Gotoh SG381)を使うというぶっとんだアイデアもあったものの、ヘッドの厚みを片側だけやや薄く加工しなくてはいけないという追い作業が生じるので作業工程的に見送りとなりました。(個人的には試してみたいアイデアなので今後別の楽器でやるかもしれない)
電気系は当初は3バンドEQ付きオリジナルプリアンプを搭載予定でしたが、電池の残量をいちいち気にしたくないという個人的な理由でパッシブに変更。
ピックアップはPJタイプと決めていましたが、5弦用のPJとなると選択肢がかなり少なく、アクティブで使用前提のBartolini(ローインピーPU)、EMG(アクティブPU)以外だとAguilarとNordstrandしかありませんでした。正直音に関しては参考になるものが無かったので、入手性という点だけで国内に在庫があったAguilarの5弦PJセットを発注。これが凶と出るか吉と出るか…。
ひとまずこんなとこでしょうか。
製作編もこまかく記す予定でしたが、次回にはもう完成品を載せる予定です。
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